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2020年08月07日学校行事

第1学期終業式

第1学期終業式



感染症対策で普段と大きく違う1学期となりましたが、今日終業式を迎えました。

終業式も全体会を避けて放送によるものに変更し、生徒たちは教室で式典に参加しました。






校長式辞

1学期終業式

令和2年8月7日(金)

 41日間連続の臨時休業をはさんだ長い1学期が今日で終わります。しかしながら、新型コロナウィルスの感染拡大の勢いは衰えるどころかピークさえ見えず、今日も、こうして異例の形での終業式をせざるを得ない状況です。世界中の人々が共通の危機に直面しています。

 コロナで私たちの日常生活は一変し、いわば重い病気にかかった状態にあると言えます。重病の時には、人は自分にとって何が重要なことなのかに思いを巡らせます。そのようなときこそ、本当に大切なものに気が付きます。皆さんはどうでしょう?

そんな気づきの一つとして多くの人が、「日常と言うものが当たり前ではなかった」と口をそろえて言います。「日常生活を送れることはありがたい」、このことをしっかり脳裏に刻み込み、今後、お互い、一日一日の平凡な日常を、「一日一生」のつもりで充実させて暮らしていきたいものです。

 ところで、このパンデミックは、平時には見えにくい様々なことを透かせて見せてもいます。このことをイタリアのある作家は、「パンデミックが僕らの文明をレントゲンにかけている」と表現しています。マスコミ等で度々取り上げられる、驚くほどの人間の攻撃性もその例です。コロナ禍の中で現れたいわゆる「マスク警察」「自粛警察」、SNSでのひどい中傷、また、先日は今治でコロナ感染者を中傷するビラが、何者かによって飲食店の店先に置かれていたという出来事もありました。本当に残念なことです。

 ここまで極端な行動に至らないまでも、私たちは誰もが攻撃性を内在させており、それらをコントロールするために、いかに自ら共感力をはぐくんでいくかが、人生の命題の一つです。このようなときに私がいつも思い出すのは、司馬遼太郎の「21世紀に生きる君たちへ」という、小学校の教科書のために書き下された随筆です。皆さんも小学生のときに目にしたことがあるのではないでしょうか。一部引用して紹介します。

 自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。このため、助け合う、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。助け合うという気持ちや行動のもとは、いたわりという感情である。他人の痛みを感じることと言ってもいい。やさしさと言いかえてもいい。「やさしさ」「おもいやり」「いたわり」「他人の痛みを感じること」みな似たような言葉である。これらの言葉は、もともと一つの根から出ている。根といっても本能ではない。だから、私たちは訓練をしてそれを身につけねばならない。

 司馬遼太郎のこのエッセイに深く教えられます。日ごろの生活の中で、改めて他者への共感の訓練を自らに課すことを誓い合いたい。

 生徒指導部発行8月4日付けの「ひまわり」でも「自分の言動について相手の反応に気を配る」ことの重要性を玉井先生が述べておられましたが、それもこの訓練の一つだと思います。

 長くなりましたがもう一つ皆さんに伝えておきたいことがあります。

 これもパンデミックとかかわることですが、今年度は部活動関係の大会が軒並み中止となり、「何のために努力してきたのか」と、持って行き場のない怒りや苦しみにさいなまれた、あるいはこのことからまだ抜け出すことができない人がいるだろうと思います。どのように自分に言い聞かせるかは人それぞれでしょうが、私は次のように考えます。

 「無駄な経験は決してない」 「努力はうそをつかない」

 それはなぜか?

 人の記憶について分類がなされていますが、一般的に我々が記憶と呼んでいる、出来事や人・ものの名前、知識などの記憶に対して、手続き記憶と呼ばれるものがあります。これは一旦記憶が形成されると自動的に機能し、長期間保たれる記憶です。例えば、自転車の乗り方、バイオリンの弾き方、あるいはパズルの解き方などの記憶がこれに当たります。一度自転車に乗れるようになったら忘れません。部活動を通して、技術的なことはもとより、仲間づくりの方法、集中や耐え忍び方、レジリエンス、その他情意的な面も含め言葉では言い表すことができない多くのものが、同じ経験を反復することによって、皆さんにはインプットされています。このことはもちろん、部活動だけではなくすべてのことに当てはまります。こうした記憶は、必ず、人生において必要なときに無意識のうちに発揮され大きな力になります。このことを信じてとにかく目の前のことに全力投球してください。

 今年は、2週間と言う短い夏休みですが、気持ちの転換を図り、2学期からのエネルギーを蓄えてください。

新田力

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